ひたむきに生きて

院長室 医師志す原点

天野篤・順天堂医院院長/順天堂大学教授
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心臓手術をする天野篤・順天堂大学教授(中央)=東京都文京区の順天堂医院で2012年5月21日、丸山博撮影
心臓手術をする天野篤・順天堂大学教授(中央)=東京都文京区の順天堂医院で2012年5月21日、丸山博撮影

 4月は病院にも新しい職員や研修医が加わり、春めいた気候とともに桜も開花して新たな気持ちになります。特に、今年は医師になった初めての年のように緊張しています。順天堂医院の院長として初めて新年度を迎え、これまでと責任の重さが変わるからです。今は、この病院での診療を望んでいる患者の皆さんに安心と安全、満足できる医療を提供し、職員らが十分に実力を発揮できる高度で良質な職場環境作りに尽力しなければとの思いが湧き上がっています。

 思い返せば、小学生のころ、体調を崩すと、父の叔父が院長だった病院に通っていました。小学5年の時、初めて入れてもらった院長室にはガラスケースがあり、歴代の院長が使っていたという聴診器や診察器具が整然と並んでいました。「医師はこうした道具を使い、病で苦しむ患者さんを治しているんだ」と興味深く思った印象が強く残っています。この時の体験が、医師になることを意識した最初のきっかけだったと思います。

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天野篤

順天堂医院院長/順天堂大学教授

あまの・あつし 1955年生まれ。埼玉県出身。83年日本大医学部卒。亀田総合病院、新東京病院などを経て、2002年7月から順天堂大学教授、16年4月から順天堂大学医学部付属順天堂医院院長。12年に天皇陛下の心臓バイパス手術を執刀したことで知られる。