体重を支え、歩く動作を行う足(足部=そくぶ)には常に大きな負担がかかっています。筋力の低下、合わない靴などによりさまざまな足のトラブルが起こります。3回にわたって足部のトラブルとその対策について紹介します。初回のテーマは、中年以降に起こる扁平(へんぺい)足です。

 扁平足とは足の裏の「土踏まず」が低くなっている状態のこと。生まれつきの扁平足もありますが、まれな病気です。もう一つ、中年以降になってから起こる扁平足があります。これは「後脛骨筋(こうけいこつきん)機能不全」という病気で起こり、若いころには土踏まずがあっても、次第に落ちてきて、扁平足になってきます。

 後脛骨筋は足の内側の中央から内くるぶしの後ろを通って脛(すね)につながり、爪先立ちをするような足先を下に曲げる動きなどに使う筋肉で、土踏まずをぐっと持ち上げる働きがあります。中年以降、後脛骨筋の働きが衰えてくると、土踏まずを持ち上げることができなくなり、徐々に扁平足になっていきます。これが、中年以降に扁平足が起こってくるプロセスです。

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銅冶英雄

お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック院長

どうや・ひでお 1994年日本医科大学卒業後、千葉大学付属病院、成田赤十字病院、国立がんセンター中央病院、千葉県立こども病院、千葉リハビリテーションセンターなどで勤務。豪州ベッドブルック脊椎ユニット留学などを経て、2010年、お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック(東京都)を開院。その間、04年には国際腰椎学会日本支部賞、05年には国際腰椎学会・学会賞を受賞した。20歳の頃からぎっくり腰を繰り返し、腰痛がくせになっていた体験を生かし、運動療法、靴、栄養療法を組み合わせて体の痛みを根本的に取る治療法を考案してきた。医学博士、米国公認足装具士。著書に「腰の脊柱管狭窄症が革新的自力療法痛みナビ体操で治った!」(わかさ出版)、「頸椎症を自分で治す!」(主婦の友社)、「腰・首・肩の激痛がみるみる消える!奇跡の自力療法『背中ほぐし体操』」(宝島社)など多数。