医療プレミア特集

熊本地震 避難生活での健康被害を防ぐ知恵

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東日本大震災で被災した大勢の人が身を寄せる避難所=岩手県陸前高田市で2011年3月13日、小川昌宏撮影
東日本大震災で被災した大勢の人が身を寄せる避難所=岩手県陸前高田市で2011年3月13日、小川昌宏撮影

 14日夜、熊本県内を中心に起きた熊本地震では、多くの人が避難を余儀なくされている。被害状況、さらには今後の余震の規模や発生頻度によっては、避難生活は予想外の長期に及ぶ可能性がある。東日本大震災、阪神大震災、2015年の関東・東北豪雨などでの教訓から、避難中の2次的健康被害を防ぐ方法をまとめた。

エコノミークラス症候群に注意

 飛行機のエコノミークラスの座席のような狭い場所に、長時間同じ姿勢で座っていると起きることから名付けられたエコノミークラス症候群。医学的には「静脈血栓塞栓(そくせん)症」といい、避難生活で注意すべき疾患の代表格だ。長時間体を動かさずじっとしていることで、足の深部にある静脈の血流が悪くなり、血のかたまり(深部静脈血栓)が生じる。それが血流に乗って肺に運ばれ、肺の血管を塞ぐことで起きる。厚生労働省によると、初期症状は太ももから下の脚が赤くなる、むくむ、痛むなどで、この時点で急いで医療機関を受診しなければならない。進行すると胸の痛み、呼吸困難、失神などが生じ、死に至ることがある。かかりやすいのは高齢者のほか▽下肢静脈瘤(りゅう)▽がん▽骨折などのけが▽糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病−−に現在罹患(りかん)している人、過去にエコノミークラス症候群や脳梗塞(こうそく)、心筋梗塞などを患ったことのある人、妊娠中や出産直後の女性、経口避妊薬(ピル)を使っている人などだ。

 特に自動車の中など窮屈な場所で手足を縮めて寝泊まりをすると発症しやすい。また、新潟大学などの調査で…

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