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見た目の若々しさの「要」 眉毛は垂れと伸びに注意

山下理絵・湘南藤沢形成外科クリニックR総院長

 4月13~15日、福岡・博多で日本形成外科学会総会が開催され、私も参加してきました。熊本地震が発生した14日の夜も、博多にいました。被災地の方々は、発生したさまざまな被害に加え、継続する余震でさらに心労を重ねておられると思います。心からお見舞いを申し上げます。

 この学会に「女性医師支援ワーキンググループ」という組織があり、私も委員として参加しています。昨年(2015年)からは、年に1度の学会総会で「先輩形成外科医と語る会」というプログラムも始まりました。後輩女性医師のキャリア形成や、仕事を継続できる環境作りについて、経験豊かな先輩医師が支援するプロジェクトです。私が今の病院に赴任した20年前、女性医師用の更衣室も当直室もありませんでした。家に帰れない時は、狭い外来のベッドや患者搬送用のストレッチャー、時にはパイプ椅子を三つ並べて休息や仮眠をとっていました。大学病院時代から、そんな環境で過ごしてきたので、我慢することが女性の美学だと思っていました。

 しかし、セクハラ、パワハラなどが表面化し、問題になってからは、最低限の主張を行い、シャワーを完備する更衣室、女性医師のみの当直室、安価で病児保育ができる保育所などの環境整備を進めてきました。最近の医師国家試験合格者に占める女性の割合は3割を超えます。日本の医療現場は、慢性的な医師不足で、その解決には女性医師が現場で活躍することが必要です。女性が働く環境を作ることは、医師の世界に限らない国家レベル…

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湘南藤沢形成外科クリニックR総院長

やました・りえ 2018年4月から湘南藤沢形成外科クリニックR総院長。外傷や再建、腫瘍など形成外科の診療はもちろんのこと、子供のあざやしみなどのレーザー治療では定評があり、多くの講演や教育を行っている。最近では、幹細胞を用いた乳房再建を行い、ウーマンライフのQOLの向上にも努めている。趣味と実益を兼ねたライフワーク「癒やしと美肌」への探究心は、1泊3日の過激な海外出張へも駆り立てる。信条は「気になるものは、まず自分で試す」。前職は湘南鎌倉総合病院の形成外科・美容外科部長、形成再生医療センター長。湘南藤沢形成外科クリニックR