実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

若い人に増加 帯状疱疹発症と水痘ワクチンの長く深い関係

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
  • 文字
  • 印刷

理解してから接種する−−「ワクチン」の本当の意味と効果【10】

 前回に続き、帯状疱疹(ほうしん)とその後に起きる「帯状疱疹後神経痛」について述べていきます。まず復習ですが、帯状疱疹後神経痛は難治性のやっかいな痛みの病気であり、文字通り、帯状疱疹に罹患(りかん)した後に起こります。そして帯状疱疹の予防には水痘(水ぼうそう)ワクチンが有効であることが分かってきました。さらに、帯状疱疹は免疫能が低下すると発症しやすくなり、2回目以上の発症であれば、かなりの確率で免疫低下をもたらす疾患が潜んでいること、従来は高齢者の発症が多いと言われていましたが、近年若い世代の成人患者が増えていることも説明しました。

 今回は、水痘ワクチンが帯状疱疹に有効である理由を詳しくみていきます。併せてなぜ、最近若い世代の成人…

この記事は有料記事です。

残り3164文字(全文3514文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト