MMJ編集長のニュースな医学

「体にいい、悪い」は誰が決める?

高野聡
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 「日本人はいませんでした」

 海外の大事件、事故を伝えるニュースの最後に付く一文に、「日本人さえ無事ならいいのか」というメディア批判があるそうだ。残念な誤解だが、批判したくなる理由も分かる。「日本人は……」の簡潔な一文が「その他の国の人」という比較対象のある文脈に置かれると、対比の意味合いを帯びる。「お手伝いはしました」と言えば、「宿題はしませんでした」とばれてしまうように。

 科学的真実を追求して得られた研究成果も、「社会」という文脈に置かれると、研究の意図を超えた理解を生むケースがあるように感じる。

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高野聡

1989年入社、メディア情報部、船橋支局、千葉支局などを経て96年、東京本社科学環境部。埼玉医科大の性別適合手術、茨城県東海村臨界事故など科学環境分野のニュースを取材。2009年より大阪本社科学環境部で新型インフルエンザパンデミックなど取材。10年10月より医学誌MMJ(毎日メディカルジャーナル)編集長、東京本社医療福祉部編集委員、福井支局長などを歴任。