医療プレミア特集

ジカ熱の国内感染の可能性は?

中村好見・毎日新聞 医療プレミア編集部
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 蚊の襲来に悩まされる季節になってきた。国立感染症研究所(感染研)によると、ジカ熱やデング熱のウイルスを媒介し、日本にも広く分布する「ヒトスジシマカ」が日本で活動を始めるのはまさに5月ごろで、今年は既に九州や、東京都など関東で続々と確認されている。特にリオデジャネイロ五輪・パラリンピックの開幕を8月に控えるブラジルなどで流行しているジカ熱は、妊婦の感染と胎児の小頭症との関連が報告されていることから、国内感染の可能性も含めて気になっている人は多いだろう。改めてこの“敵”の生態と具体的な対策を2回に分けて紹介する。

 まずは、ヒトスジシマカの生態を知っておきたい。ジカ熱とデング熱を媒介するのはヒトスジシマカとネッタイシマカだ。耳慣れないかもしれないが、いわゆるヤブ蚊。ネッタイシマカは1970年代以降の日本では確認されていないが、ヒトスジシマカは広く分布しており、日本で最も普通に見られる蚊の一つだ。体長は約4.5ミリ。白黒模様が特徴、というと「あの蚊か」と思い当たる人も多いだろう。感染研名誉所員の小林睦生さんに…

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中村好見

毎日新聞 医療プレミア編集部

なかむら・よしみ 1984年生まれ。2008年に毎日新聞社へ入社、高松支局、和歌山支局を経て15年から医療プレミア編集部。幼少時に家族がくも膜下出血で倒れた経験から、医療とそれを取り巻く社会問題に興味を持つ。関心のあるテーマは公衆衛生、根拠と語りに基づく医療など。twitter:@yoshimi_nakamu