実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

性感染症・尖圭コンジローマ 心身に及ぶ治療の難しさ

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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理解してから接種する−−「ワクチン」の本当の意味と効果【12】

 性器にできるイボにはさまざまなものがあり、なかには一目見た瞬間に悪性腫瘍を疑うべきものもあれば、病気とは呼べない単なる腫瘤(しゅりゅう)という場合もあります。一部の種類のヒトパピローマウイルス(HPV)によって起きる性感染症、尖圭(せんけい)コンジローマは、性器のイボを診たときには必ず鑑別に加えるべきもので、私の印象で言えば、「性器にイボができた」と受診される人の約3割がこの病気です。尖圭コンジローマは病理学的には「良性の腫瘍」ですが、だからといって放置していいわけではありません。自然消失はなくはないものの、期待はできません。まれですが巨大化して悪性化したという報告もあります。それに、何よりも他人に感染させるリスクがあります。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト