新・真健康論

苦しみながら問題集を解く意味は?

當瀬規嗣・札幌医科大学教授
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 私たちは実にさまざまなことを覚え、頭にとどめ、それを活用して生活しています。覚えて頭にとどまっているものを記憶と呼びます。記憶は、内容の性質から大きく二つに分けられると考えられています。一つを陳述記憶、もう一つを手続き記憶といいます。陳述記憶というのは、「朝はとうふのみそ汁だった」とか、自分の名前とか、記憶の内容を言葉にして説明することが可能な記憶のことです。絵に描いて説明することや、音楽を伝えることも陳述記憶とされます。

 一方、手続き記憶というのは、お箸を使ってご飯を食べる動作とか、野球の球を投げるとか、言葉で考えなくても、目的に応じた一連の動作、手順を覚えていて、実行することができるという記憶です。両方の記憶は日常生活になくてはならないものであることはお分かりと思います。

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當瀬規嗣

札幌医科大学教授

とうせ・のりつぐ 1984年北海道大医学部卒、88年北海道大学大学院修了、医学博士。北海道大医学部助手、札幌医科大医学部助教授、米シンシナティ大助教授を経て、98年札幌医科大医学部教授(細胞生理学講座)に就任。2006~10年、同医学部長。医学部長就任時は47歳。全国に医学部は国公私立合わせて80あるが、最年少の学部長。「40代は驚きで、加速し始めた医学部改革の象徴」と話題になった。専門は生理学・薬理学で、心拍動開始の起源を探求している。