40代からのアクティブ体づくり講座

運動しないと骨は減る

萩野浩・鳥取大学教授
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前回は年齢ごとに骨折が起こりやすい部位が違うこと▽50代女性の2割に脚の付け根の生涯骨折リスクがあること▽親が脚の付け根を骨折している人は自分も骨折する危険性が2倍高くなること▽「繰り返し骨折」や「ドミノ骨折」に注意すべきこと−−などを説明しました。今回は、どうすれば骨折を防ぐことができるかについてお話しします。

 前回もお話ししたように、脚の付け根の骨折は寝たきりに直結する重大なリスクです。自分にどの程度、骨折の危険があるかを知ることができるツールがあります。世界保健機関(WHO)が作成した骨折リスク評価ツール「FRAX」というもので、年齢や身長・体重、骨折歴や両親の大腿(だいたい)骨近位部骨折歴の有無などを入力すると、今後10年間の主な骨粗しょう症性骨折と大腿骨近位部骨折のリスクをパーセントで表示してくれます(一部のブラウザーでは結果が表示されない場合があります)。まずは、こうしたツールを使って、自分のリスクを確認してください。

 FRAXで判定に用いられている「危険因子」は、年齢▽性▽経口ステロイド使用(内服薬のみ、外用薬は問題ない)▽喫煙▽過度のアルコール摂取などです。このうち、ステロイドは、骨密度に関係なく骨折リスクを高めるので注意が必要です。また、痛みを抑える効果もあるので、骨折に気付きにくくなってしまいます。そのため、経口ステロイド治療を3カ月以上続けている、あるいは続ける予定があって、一定以上の骨折リスクがある…

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萩野浩

鳥取大学教授

はぎの・ひろし 1982年鳥取大学医学部卒業。同学部整形外科助手、講師、付属病院リハビリテーション部長などを経て現在、医学部保健学科教授(付属病院リハビリテーション部長兼務)。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、運動器リハビリテーション。特に骨粗しょう症治療の経験が深く、国際骨粗鬆(しょう)症財団(IOF)アジア太平洋地域代表、日本骨粗鬆症学会理事など要職を務める。保健師、看護師、臨床検査技師などを対象に骨粗しょう症診療のコーディネイター役「骨粗鬆症マネージャー」を養成する日本骨粗鬆症学会のレクチャーコースでは講師役も務める。著書に「骨粗鬆症治療薬の選択と使用法―骨折の連鎖を防ぐために」(南江堂)など。