実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

HPVワクチンを理解するのに必要なこと

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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理解してから接種する−−「ワクチン」の本当の意味と効果【15】

 私が研修医として産婦人科で研修を受けていた2003年のこと。ベテランのK先生と雑談をしているとき、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの話題になりました。当時、世界で最もホットな医学トピックスの一つが、全世界で待ち望まれていたこの新しいワクチンだったのです。K先生は「このワクチンを最も必要としている国が日本」と言います。当時、日本の産婦人科医不足は小児科医不足と並んで深刻であり、妊娠しても分娩(ぶんべん)できる医療機関がないことが問題になっていました(この翌年、「福島県立大野病院産科医逮捕事件」が起こり産婦人科不足にさらに拍車がかかることになります)。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト