無難に生きる方法論

「バイアグラ=怖い薬」は誤り

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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勃起不全治療薬は心臓にいい

 勃起不全(ED)治療薬に対し怖い薬との印象を持っている人がいまだにいるようなので、前回に引き続き勃起不全の話をしよう。

 バイアグラが米国で承認発売になったのが1998年、ちょうど私が米国のメーヨークリニックに留学していたときである。前回お話ししたように、性機能と心臓疾患に関して研究を続けていたが誰にも相手にされず、心臓から放出される「心房利尿ペプチド」というホルモンを研究していた時期である。バイアグラについてマスコミが「男性に朗報。画期的な勃起不全治療薬誕生!」のように騒ぎ立てたかと思うと、薬を服用して性行為を行った男性の心臓のトラブルも相次いで報道され、科学的な根拠もなく「怖い薬」というイメージがついてしまった。

 前回説明したように、バイアグラを服用した後に、心臓発作が起きて血管拡張作用があるニトログリセリン(…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。