医療プレミア特集

さまざまな病にかかわる危険な物質「AGEs」

西田佐保子・毎日新聞 デジタルメディア局
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 生物の体の老化と関連付けて、近年「AGEs」と呼ばれる物質が注目されている。いわく「謎の老化物質」「老化の原因物質」「認知症やがんの発症に関連」等々。世界的にそのメカニズムの研究が進む中、第一線でAGEsの謎に挑んでいるのが、久留米大の山岸昌一教授だ。AGEsとは何か、そして健康的な生活にAGEs研究をどのように生かせるのか、前後編の2回にわたり紹介する。

 たんぱく質が糖(グルコース)と結合し、熱によって変性する現象を「糖化」といいます。糖化反応は、1912年にフランスの科学者であるルイ・カミーユ・メヤール博士により発見されたため、「メイラード反応」(メヤール=Maillardの英語読みから)とも、褐色の物質「メラノイジン(melanoidin)」を作るため、褐変反応とも呼ばれています。

 ホットケーキを思い浮かべてください。こんがり焼けたホットケーキはきつね色ですが、これは材料である卵と牛乳の「たんぱく質」、砂糖の「糖」が結びつき、そこに熱が加わることで表れた糖化反応です。食品にはさまざまな種類の糖やたんぱく質が含まれています。肉や魚を焼くとできる焦げ目も糖化によってできたものです。

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西田佐保子

毎日新聞 デジタルメディア局

にしだ・さほこ 1974年東京生まれ。 2014年11月、デジタルメディア局に配属。 興味のあるテーマ:認知症、予防医療、ターミナルケア。