実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

性暴力被害から考えるHPVワクチン

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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理解してから接種する−−「ワクチン」の本当の意味と効果【20】

 前回は性交渉をおこなうまではヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは不要という考えが尊重されるべきだ、という話をしました。HPVワクチンは半年間で3回接種しますから、彼氏ができてからでも半年間プラトニックな関係を維持すれば問題ないということになります。けれども、あるとき突然ロマンスがやってくるということもあるかもしれません。恋愛初期のドキドキした関係のときにHPVワクチンや性感染症の話をおこなうのはきっと困難でしょう。ですが、HPVが子宮頸部(けいぶ)に感染するのはそれなりに深い関係になってからですから、それまでに2人で話をするきっかけを探せばいいのです。

 しかし世の中には予期せぬ不幸な出来事が起こりえます。「レイプ」です。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト