医療プレミア特集

成長ホルモンであなたも若返る?

西田佐保子・毎日新聞 デジタルメディア局
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 「成長ホルモン」と聞くと、子供や10代の若者のような成長期にある人に必要なもので、年を取ると分泌されなくなると思っている人が多いのではないでしょうか? 実はそれは大きな誤解。成長ホルモンは、生涯にわたり、私たちの体の修復と維持に重要な役割を果たします。加えて近年は、アンチエイジングに寄与するホルモンとしても注目されています。成長ホルモンの性質と日常生活での「増やし方」を、引き続き福岡大学の柳瀬敏彦教授(内分泌糖尿病内科)に聞きます。

 スポーツ選手が使う2大ドーピング(禁止薬物使用)薬剤をご存じですか。男性ホルモンの一つであるテストステロン、そして成長ホルモンです。両者とも脂肪を燃やして筋肉を増やす作用があります。ソウル五輪(1988年)でドーピングにより金メダルを剥奪された陸上男子100mのベン・ジョンソン選手が使っていたのも、この2種類のホルモンでした。

 大脳の下にある下垂体には、前葉と後葉と呼ばれる部分があります。下垂体前葉はさまざまなホルモンの分泌を行う内分泌器官ですが、成長ホルモンもそこで作られるホルモンの一つです。成長ホルモンは肝臓に作用して、骨細胞の分裂や増殖、筋肉の発育など、成長を促進するホルモン「IGF-1(インスリン様成長因子1)」の分泌を促します。

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西田佐保子

毎日新聞 デジタルメディア局

にしだ・さほこ 1974年東京生まれ。 2014年11月、デジタルメディア局に配属。 興味のあるテーマ:認知症、予防医療、ターミナルケア。