医療プレミア特集

育て方は無関係 夜尿症本当の理由

鈴木敬子・毎日新聞 医療プレミア編集部
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 子どもの「おねしょ」は成長とともに自然に治る−−。そう思っている親は多いのではないだろうか。しかし、もし小学校入学前後になってもおねしょが続いているなら、それは「夜尿症」という病気かもしれない。夜尿症の推計患者数は国内で約78万人にのぼり、アレルギー疾患に次いで2番目に多い慢性小児疾患だ。近年、治療法が見つかり、夜尿症は「放っておく病気」から「治す病気」へと変わりつつある。夜尿症の子どもにとっての最大のストレスは、修学旅行、林間学校など宿泊を伴う学校行事だ。最新の研究から夜尿症の原因、そして治療法について2回にわたって紹介する。

 東京都内で7月20日、夜尿症の現状と同月、12年ぶりに改定された夜尿症診療ガイドラインの内容を解説するセミナーが開かれた。夜尿症を専門的に診ることができる医師は限られており、多くの患者に対応しているかかりつけ医では、従来の「経過観察」という判断になることが依然多い。セミナーは新ガイドラインに基づく診断、治療のノウハウを普及させる目的で開催された。

 登壇した関西医科大小児科学教室の金子一成・主任教授らによると、夜尿症とおねしょとの違いは年齢と頻度だ。生まれてから2歳ごろまでの子どもは毎晩おねしょをするが、その頻度は年齢とともに減っていく。新ガイドラインでは、「5歳以上の子ども」で、「月1回以上のおねしょが3カ月以上続く」場合は夜尿症だと定義した。実は夜尿症は遺伝の要素が強く、片親に夜尿症の既往症があると4割、両親にある場合は7割の子どもに夜…

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鈴木敬子

毎日新聞 医療プレミア編集部

すずき・けいこ 1984年茨城県生まれ。法政大卒。2007年毎日新聞社入社。岐阜支局、水戸支局、横浜・川崎支局を経て、15年5月からデジタルメディア局。