連載陣インタビュー

「患者の世界」に入るための言葉を探す−津村圭さん

津村圭・府中病院総合診療センター長
  • 文字
  • 印刷
奥野敦史撮影
奥野敦史撮影

医療プレミア連載陣インタビュー【10】

 病気とその治療法ではなく、「病気か否か」そして「どんな病気か」の見極め方を紹介する。医師が診察で用いる知識やテクニックの一端を患者が手にできれば、最新の医学知識を得るのとは異なる利益があるに違いない。そんな狙いで始まった連載が「教養としての診断学」です。そのコンセプトは筆者の津村圭さんから出たもの。問診を武器に患者の症状から原因疾患を解き明かす“病気の探偵”総合診療医の津村さんは長年、大学のカリキュラム構築を担ってきた医学教育の専門家でもあります。患者が迷いがちな疑問にフォーカスし、説明の「理解しやすさ」に妥協しない。それは二つのスペシャリティーから来る信念なのかもしれません。【聞き手=奥野敦史・医療プレミア編集長】

この記事は有料記事です。

残り3536文字(全文3868文字)

津村圭

府中病院総合診療センター長

つむら・けい 大阪府出身。1977年大阪市立大学医学部を卒業後、国立循環器病センター(現・国立循環器病研究センター)に心臓内科レジデントとして勤務。その後の28年間は大阪市立大学医学部教員として、学部学生、大学院学生、研修医、指導医、教員の指導と医学部カリキュラムの企画と作成に携わった。診療面では循環器内科をベースとしつつ、早い時期から原因疾患の判別が困難な症例で、診断を担当する総合診療医として従事。研究面では、各種疾病のリスクファクターについての臨床疫学研究を行い、ランセット(Lancet)など欧米医学誌で発表してきた。2014年1月から現職。総合診療医として地域医療に関わるとともに、初期、後期研修医の指導を担当、臨床研修室顧問も兼任する。地域医療を充実させるため院内に家庭医療専門医後期研修プログラムを立ち上げるなど、診療と教育をリンクさせた活動を現在も続けている。府中病院ウェブサイト