9月になりました。この時期は8月から続く夏バテによって体力が低下し、虚弱な人は風邪をひきやすくなります。体力がある人も冷たい飲み物や食べ物の取りすぎにより、胃もたれの症状が強く出ることがあります。

 夏バテで食事が十分に取れない状態が続くと、体力はどんどん低下していきます。感染症に対する抵抗力も弱くなり、この時期は風邪をひく人が結構いるものです。

 この時期の風邪はいわゆる夏風邪です。冬に流行する風邪のように高熱で寝込むようなことはあまりなく、主に食欲不振や倦怠(けんたい)感、微熱や喉の痛みといった症状が出ます。また、症状が長引く点も夏風邪の特徴です。風邪に効く特効薬はないため、なにより体を休めて栄養を取る養生が大事です。風邪に伴う諸症状は風邪薬で抑えることもできますが、夏バテをするような虚弱タイプの人は一般の風邪薬だと作用が強すぎて、逆に…

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加藤士郎

野木病院副院長/筑波大学付属病院臨床教授

かとう・しろう 1982年獨協医科大学卒後、同大第1内科(現心臓・血管内科)入局。88年、同大第1内科大学院卒。第1内科講師、宇都宮東病院副院長などを経て、09年野木病院副院長、筑波大学非常勤講師。同年、筑波大学付属病院総合診療科に漢方外来開設。10年筑波大学付属病院臨床教授。筑波大学付属病院で漢方外来に従事するととともに、主に学生、研修医を対象に漢方の教育活動を行っている。編著に「臨床力をアップする漢方ー西洋医学と東洋医学のW専門医が指南!」(中山書店)。医学博士、日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本老年医学会専門医・指導医など。