
あり得ないことを“確信”する「妄想性障害」という病【1】
男性でも女性でもいいのですが、とりあえず女性としましょう。若い女性です。異性(つまり男性)が気になります。彼が自分をどう思っているのか、彼のちょっとした言葉から、気持ちを読み取ろうとします。自分に向いた視線に、あるいは他の女性に向いた視線に、意味を感じ取ります。彼の一挙一動に一喜一憂します。ごく自然なことです。
では次のようなケースはどうでしょうか。29歳の女性の話です。
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精神科医
はやし・きみかず 精神科医、医学博士。著書に「統合失調症という事実」「擬態うつ病/新型うつ病」「名作マンガで精神医学」「虚言癖、嘘つきは病気か」など。ウェブサイト「Dr.林のこころと脳の相談室」は、読者からの質問に林医師が事実を回答するもので、明るい事実・暗い事実・希望の持てる事実・希望の持てない事実を問わず、直截に回答するスタイルを、約20年にわたり継続中。
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