人類史からひもとく糖質制限食

血糖値はなぜ上下する?

江部康二・高雄病院理事長
  • 文字
  • 印刷

 「血糖」という言葉は、読者の皆さんもよくご存じだと思います。一言で言えば、血液内のブドウ糖のことであり、人体の重要なエネルギー源です。その値が血糖値で、会社の健康診断でも血糖値談議に花が咲くこともあるでしょう。今回は、人体の血糖調整の仕組みと、それが糖質制限食でどう変化するかを中心に見ていきましょう。

 人体の血糖調節は精妙で複雑なシステムです。もっとも人類史的にみれば、狩猟・採集時代は血糖値を下げね…

この記事は有料記事です。

残り3272文字(全文3474文字)

江部康二

高雄病院理事長

えべ・こうじ 1950年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学胸部疾患研究所(現京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学)などを経て、78年より医局長として一般財団法人高雄病院(京都市)に勤務。2000年理事長に就任。内科医、漢方医。糖尿病治療の研究に取り組み、「糖質制限食」の体系を確立したパイオニア。自身も02年に糖尿病であることが発覚し、実践して糖尿病と肥満を克服する。これまで高雄病院などで3000人を超える症例を通じて、糖尿病や肥満、生活習慣病、アレルギーなどに対する糖質制限食の画期的な治療効果を証明し、数々のベストセラーを上梓している。