医療プレミア特集

こんな症状に注意 乳児のRSウイルス感染

吉永磨美・毎日新聞 医療プレミア編集部
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 本格的な秋を迎え、RSウイルス(RSV=Respiratory Syncytial Virus)感染症患者が急増している。RSV感染症は、ほぼ100%の子供が2歳までに1度はかかる急性呼吸器疾患だ。初めて感染した場合は重くなりやすいといわれ、特に肺や心臓に基礎疾患を持つ乳幼児、高齢者などは重症になるリスクが高く、最悪の場合は死に至ることもある。しかし、身近な病気の割に、RSV感染症に対する認知や理解は進んでいない。国立感染症研究所(感染研)によると、9月25日までの1週間に患者数が過去10年間で最多となった。冬にかけてさらに感染者が増える前に、RSV感染症の特徴や主な症状、ワクチン開発の最新事情や予防策について、前後編で紹介する。

 東京都内でRSV感染症をテーマにセミナーが開かれ、都立小児総合医療センターからだの専門診療部感染症科医長の堀越裕歩さんが講演した。RSVの流行の期間は秋から春までと長く、例年インフルエンザと比べて少し早い12〜1月にピークを迎える。これについて堀越さんは、「RSVの流行のピークが、年々早まる傾向にある」と指摘する。感染研によると、感染者数のピークは例年冬で、夏は少ない状態が続いていたが、2011年以降、7月ごろから患者が増える傾向にある。

 今年も、7月ごろから徐々に患者が増え始め、9月以降はその勢いを増している。感染研の集計によると、9月25日までの1週間に全国の約3000の小児科から報告された患者数は4202人と、過去10年で最多。さらに10月2日までの1週間(速報値)では5463人と、さらに増えている。

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吉永磨美

毎日新聞 医療プレミア編集部

よしなが・まみ 1972年生まれ。98年に毎日新聞社入社。横浜支局、東京本社地方部、社会部、生活報道部などを経て、2016年4月から現編集部。近年は「おんなのしんぶん」や連載「ガラスの天井」を担当しながら、女性や難聴など見えない障害をテーマに記事を執筆してきた。