
認知症とは何か【3】
前回は日本認知症学会の秋山治彦理事長(横浜市立脳卒中・神経脊椎センター臨床研究部長)に、認知症の診断と治療について解説してもらった。今回は、現状では一部を除いて、完治しないと言われている認知症を早期発見すべき理由、そして認知症の人に対する適切なケアが大切な理由を聞いた。
ケアで変わる症状、変わらない症状
−−認知症は「死に至る病」ですか。
正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫など“根本的な治療法があるタイプ”を別にすると、現時点では認知症は完治することはなく、むしろ徐々に進行します。認知機能をはじめとするさまざまな脳機能の低下により、食べられなくなったり、歩けなくなったり、寝たきりになったりするので、その結果として亡くなることがあります。
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西田佐保子
毎日新聞 医療プレミア編集部
にしだ・さほこ 1974年東京生まれ。 2014年11月、デジタルメディア局に配属。20年12月より現職。興味のあるテーマ:認知症、予防医療、ターミナルケア。
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