医療プレミア特集

認知症は予防できるのか

西田佐保子・毎日新聞 デジタルメディア局
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 「○○を食べれば認知症を防げる」「○○をすれば認知症にならない」といったさまざまな“認知症予防法”がメディアで連日のように紹介されている。実際にこれらの効果は証明されているのだろうか。また、軽度認知障害(MCI)の人が、食事療法や運動療法などにより、アルツハイマー病への進行を止めることは可能なのか。日本認知症学会の秋山治彦理事長(横浜市立脳卒中・神経脊椎センター臨床研究部長)に解説してもらった。

 −−2015年3月、フィンランドで60〜77歳の高齢者約1200人を対象に2年間かけて行われた大規模調査「FINGER study(フィンガー研究)」の論文が医学誌「Lancet(ランセット)」に掲載されました。

 食や運動習慣など複数の要素への介入を組み合わせた認知症予防に関する大規模な縦断研究で、結果についてはかなり信頼性が高いのではないかと思います。事前登録してもらっていた高齢者の中から、軽度認知障害(MCI)と診断されるほどではないものの認知機能が同年齢の平均レベルよりもわずかに低い、日常的には「健常」という範囲に入る人を厳密に選び、食事、運動、知的トレーニング、血管リスクのコントロールをすべて行う…

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西田佐保子

毎日新聞 デジタルメディア局

にしだ・さほこ 1974年東京生まれ。 2014年11月、デジタルメディア局に配属。 興味のあるテーマ:認知症、予防医療、ターミナルケア。