大人のためのスキンケア講座

じんましんに潜む命の危険

角田美英・かくた皮膚科クリニック院長
  • 文字
  • 印刷

 じんましんは4〜5人に1人が、一生のうち一度は経験するといわれる皮膚病です。多くは要因がはっきりしませんが、重篤なアレルギー症状である「アナフィラキシー」が起こるケースなどもあり、軽く考えないほうがよいのです。じんましんの病態と対策について2回にわたって紹介します。

 じんましんは突然、皮膚の一部が赤く膨らみ(膨疹)、多くの場合、強いかゆみをともないます。しばらくすると跡形もなく消えてしまうのが特徴です。イラクサ(蕁麻<じんま>)の葉に触れるとこうした症状が起こることから、「蕁麻疹」という名前がつけられました。1カ所の膨疹が表れてから消えるまでは数十分から数時間ですが、次々と皮膚の症状が表れ、連日、出続けることもあります。

 じんましんは皮膚の血管の周りにあるマスト細胞と呼ばれる細胞から、ヒスタミンなどの化学物質が放出されることにより起こります。ヒスタミンが放出されると、皮膚の血管が反応して拡張し、血液の中の液体成分(血漿<けっしょう>)が血管の外に漏れだしやすくなります。この結果、皮膚の膨らみが起こります。ヒスタミンはまた、かゆみの神経を刺激します。

この記事は有料記事です。

残り1408文字(全文1890文字)

角田美英

かくた皮膚科クリニック院長

かくた・みえ 東京都出身。1988年東京医科歯科大卒業。当初は内科医局に入局するが、皮膚科への転身を決意し、92年順天堂大皮膚科学教室入局。先天性表皮水疱症という難病の研究を行う一方、皮膚科全般の研さんを積んだ。美容皮膚科の専門クリニックで一般皮膚科とは異なる体系の技術、知識を学んだ後、09年に開業。特にニキビ治療と育毛治療の経験が豊富で、医師対象のセミナー等で講師を務めることも多い。美容皮膚科については科学的エビデンス(根拠)があり、効果が実証されている方法のみ取り入れている。かくた皮膚科クリニックウェブサイト