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「賢い選択」で医療のムダを見直す

北澤京子・医療ジャーナリスト/京都薬科大学客員教授
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患者と医師の会話

患者「念のために検査をしてもらえませんか」

医師「検査は必要ありませんよ」

患者「念のために薬を飲んでおきたいのですが」

医師「薬も必要ありません」

患者「実は病院にも念のために来たんです」

米国発の「医療のムダ見直し」キャンペーン

 検査、薬、手術などの医療行為には、それを行うに値する科学的な根拠(エビデンス)が必要です。そんなことは当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、現実には「患者が強く要求するから」「昔からの習慣だから」「お金がもうかるから」「患者に訴えられたくないから」といったさまざまな理由で、科学的な根拠に乏しい、言い換えれば、しなくてもよい無駄な医療が行われています。米国では2011年の1年間で1580億~2260億ドルもの過剰治療(抗生物質の使いすぎ、不要な手術など)が行われたと推計されています。

 そこに目を向け、医療職が自ら無駄な検査や治療を見直していこうというキャンペーン活動が、12年に米国…

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北澤京子

医療ジャーナリスト/京都薬科大学客員教授

きたざわ・きょうこ 医療ジャーナリスト、京都薬科大学客員教授。著書に「患者のための医療情報収集ガイド」(ちくま新書)、訳書に「病気の『数字』のウソを見抜く:医者に聞くべき10の質問」(日経BP社)、「過剰診断:健康診断があなたを病気にする」(筑摩書房)