漢方でつくる 心と体の健康歳時記

元気ハツラツ!「補剤」でインフル撃退

加藤士郎・野木病院副院長/筑波大学付属病院臨床教授
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 11月は来る冬の風邪のシーズンに備えて、体調を整える時期です。風邪やインフルエンザの予防効果が期待できる漢方薬を紹介します。

漢方薬の補剤で気力や体力をアップ

 冬になると風邪ばかりひいている、予防接種を受けているのにインフルエンザにかかってしまう--。このような人におすすめしたいのが漢方薬の「補剤(ほざい)」です。漢方医学では「気・血・水」(連載第2回参照)が体内に過不足なく存在し、五臓の働きがよいことが健康な状態と考えます。五臓とは体の生体機能を五つに分類したもので、肝(かん)=血を貯蔵して解毒し、気血水を体内に巡らせる▽心(しん)=心臓を含む循環器全体の働きに関係する▽脾(ひ)=食べ物を消化、吸収して気や血をつくる▽肺(はい)=呼吸機能にかかわり、気や水の巡りをよくする▽腎(じん)=五臓の中でも最も深い所にあり、生命力の源となる--を指します。補剤は気・血・水の巡りが滞って体調がよくない場合にこれらを補い、気力や体力をアップさせるのです。

 補剤で体調が整うと病原体に対する抵抗力が高まり、風邪やインフルエンザにかかりにくくなります。補剤に…

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加藤士郎

野木病院副院長/筑波大学付属病院臨床教授

かとう・しろう 1982年獨協医科大学卒後、同大第1内科(現心臓・血管内科)入局。88年、同大第1内科大学院卒。第1内科講師、宇都宮東病院副院長などを経て、09年野木病院副院長、筑波大学非常勤講師。同年、筑波大学付属病院総合診療科に漢方外来開設。10年筑波大学付属病院臨床教授。筑波大学付属病院で漢方外来に従事するととともに、主に学生、研修医を対象に漢方の教育活動を行っている。編著に「臨床力をアップする漢方ー西洋医学と東洋医学のW専門医が指南!」(中山書店)。医学博士、日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本老年医学会専門医・指導医など。