病気が逃げ出すサプリ指南

質のいい睡眠は腸の栄養確保から

丁宗鐵・日本薬科大学学長
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 朝起きて、昼間に活動し、夜は休む。人間には太陽が昇ると目覚めて、日が沈むと眠るというリズムがあります。ところが、このリズムを乱すものが増えています。夜遅くまでテレビや携帯用ゲーム機でゲームをしたり、スマートフォンの画面を見ていたりすると、その画面から発せられるブルーライト(青色光)の刺激を受けて睡眠のリズムは乱れやすくなります。長時間の残業も睡眠不足を招きます。睡眠は自律神経と関わりがあり、腸の働きや食生活とも連携しています。みなさんの睡眠の質は、保たれているでしょうか。

 最近、睡眠時間や睡眠の質がよく話題になります。そもそも睡眠はなぜ大事かというと、私たちの体に備わっている基本設計がそのようになっているからです。睡眠は、自律神経と深く関わっています。自律神経は、自分の意思では動かすことのできない神経で、血管、心臓、胃腸、内分泌など体の重要な機能を自動的に調節するようにプログラムされています。海外旅行で時差のある地域に移動し、変な時間に眠くなったことはないでしょうか。時差による睡眠障害は、体内のリズムが日本の時間に合わせてプログラムされているから起きるのです。

 自律神経は交感神経と副交感神経があり、この二つがバランスよく働くことによって健康が維持されています。昼間は主に交感神経が優位になり、緊張やストレスを感じた時も交感神経が働きます。さまざまな物事に対処できるように、「戦闘モード」に体を調節するのが交感神経です。

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丁宗鐵

日本薬科大学学長

てい・むねてつ 1947年東京生まれ。医学博士。横浜市立大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。79年から81年まで米国スローン・ケタリングがん研究所に客員研究員として留学。日本東洋医学会漢方専門医・指導医。北里大学・東洋医学総合研究所研究部門長、東京大学大学院客員教授、東京女子医科大学特任教授を経て現在、日本薬科大学学長、百済診療所院長。近年の著書に「丁先生、漢方って、おもしろいです。」(朝日新聞出版)、「病気がイヤがる暮し方 江戸式健康心得」(春秋社)、「ガンが逃げ出す漢方力」(ヴィレッジブックス)など。