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亭主関白でEDまっしぐら!?

石蔵文信・大阪大学招へい教授

韓国大統領府のリスク管理は大丈夫?

 連日マスコミをにぎわせている韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、ついに任期満了前の辞任受け入れを余儀なくされた。さまざまなスキャンダルが明らかになっているようだが、青瓦台(大統領府)が昨年末ごろに大量のED治療薬「バイアグラ」やアンチエイジング薬などを購入したことも問題になっている。大統領府は「アフリカ歴訪時に高山病対策として購入した」と釈明している。

 バイアグラは勃起機能に有効な薬であるが、以前紹介したように心臓から肺に血液を送る肺動脈を拡張させる作用があるので、難病の「肺高血圧症」の適応を取って「レバチオ」という別の名前で発売され、保険も使える。肺動脈を拡張させるということは肺の血流が増えるので、低酸素の高地では効果がありそうだ。実際にこの理由からバイアグラを予防薬として常備している登山家もいるようだ。

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大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。