医療プレミア特集

慢性痛 治療のカギは医師との意思疎通

鈴木敬子・毎日新聞 医療プレミア編集部
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 慢性の痛みの治療を受けている患者の約半数が医師の診療に満足していないが、医師の8割以上が「患者は診療に満足している」と考えている--。こんな調査結果をもとに、痛み治療の現状や、問診時の患者と医師のコミュニケーションについて解説するセミナーがこのほど、東京都内で開かれた。痛みは主観的なもので他人に伝えるのが難しいため、患者と医師の間の十分なコミュニケーションが治療の鍵となるが、多忙な医師とじっくりと話をするのもまた難しい。セミナーの内容から、患者と医師が円滑なコミュニケーションを図るためのヒントを探る。

 調査は9月下旬、製薬会社のファイザーがインターネットを通じて実施し、患者5150人、医師169人から回答を得た。対象は、長く続く痛みで過去1年以内に通院経験のある患者と、長く続く痛みを抱える患者の治療経験がある医師。患者の痛みは「週2回以上の頻度で3カ月以上」続いており、その強さは0から10までの11段階で評価する痛みのスケールで4以上とした。

 患者に、医師の診療に十分満足しているか尋ねたところ、「いいえ」「どちらかと言えばいいえ」と答えた人は48.4%だった。一方、医師に「患者は診療に満足していると思いますか」と尋ねると、「はい」「どちらかと言えばはい」と答えた人は83.4%に上り、患者と医師の間で診療の満足度の認識に大きなギャップがあることがうかがえた。また、患者の70.0%が医師に痛みを「どのように伝えればいいかがわからない」と感…

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鈴木敬子

毎日新聞 医療プレミア編集部

すずき・けいこ 1984年茨城県生まれ。法政大卒。2007年毎日新聞社入社。岐阜支局、水戸支局、横浜・川崎支局を経て、15年5月からデジタルメディア局。