昨年(2016年)9月から計4回にわたり、明治大学の中村孝博先生に体内時計のお話を聞いてきました。今回からは私たち、柴田と田原による連載に戻りたいと思います。さて、今回は皆さんの生活スタイル、つまり朝型なのか夜型なのか、について考えてみましょう。皆さんがどちらのタイプなのかを調べ、さらに朝型、夜型の特徴、健康へのリスクについて紹介していきたいと思います。

 朝型、夜型などの生活スタイルを、私たちの研究分野では「クロノタイプ」と呼びます。まずは自分の生活スタイルがどのクロノタイプに当てはまるのか考えてみましょう。クロノタイプを調べる方法はいくつかありますが、ここではドイツのティル・ロネンバーグ教授が考案したMCTQという質問紙を用いた方法を紹介します。その質問紙では、「何時何分に寝床に入りますか?」「眠りにつくのに何分かかりますか?」「何時何分に目覚めますか?」といった質問を平日、休日それぞれ聞きます。実際には、仕事の時刻や食事調査なども含まれ、最終的に少し複雑な計算をしますが、今回は簡易的に説明させてください。

 それでは、自分の「休日」の睡眠時刻を思い出して、その中間時刻(寝ている時間のちょうど真ん中の時刻)を計算してみてください。例えば私は、24時に寝て7時に起きるので、3時半が中間時刻となります。ここで図1を見てください。これは日本人の男女450人(20~81歳)を調べた結果です。横軸が中間時刻、縦軸は人数になります。つまり3時~5時ごろが中間時刻だった人が多いことになります。ここで、何時から何時が…

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柴田重信

早稲田大学教授

しばた・しげのぶ 1953年生まれ。九州大学薬学部卒業、薬学研究科博士修了。九州大学助手・助教授、早稲田大学人間科学部教授などを経て、2003年より早稲田大学理工学術院教授。薬学博士。日本時間生物学会理事、時間栄養科学研究会代表。時間軸の健康科学によって健康寿命を延ばす研究に取り組む。専門は時間栄養学、時間運動学とその双方の相乗効果を健康に活かす商品・プログラム開発。田原助教との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。

田原優

カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教

たはら・ゆう 1985年生まれ。早稲田大学理工学部、同大学大学院先進理工学専攻卒業。博士(理学)。早稲田大学助手を経て、2015年より早稲田大学高等研究所助教、17年1月よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部助教。07年より、柴田重信教授と共に、時間栄養学研究の確立に取り組んできた。また、発光イメージングによるマウス体内時計測定、ストレスによる体内時計調節などの成果も発表している。常にヒトへの応用を意識しながら、最先端の基礎研究を行っている。柴田教授との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。