ひたむきに生きて

平常心で手術に臨むために

天野篤・順天堂医院院長/順天堂大学教授
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心臓手術をする天野篤・順天堂大学教授(中央)=東京都文京区の順天堂医院で2012年5月21日、丸山博撮影
心臓手術をする天野篤・順天堂大学教授(中央)=東京都文京区の順天堂医院で2012年5月21日、丸山博撮影

 年が明けてから1カ月がたちましたが、皆さんはどんなスタートを切られましたか。私は毎年、家族と箱根神社を参拝することから始めています。そして、神社でいただいた厄よけのお札を大学病院の神棚に飾ります。すると、その年の手術が安全に進められ、不測の事態でも乗り越えられると感じ、平常心で手術に臨むことができるようになるのです。

 さて、現在はゲノム(全遺伝情報)解析が可能となり、人体の構造がほとんど解明されていると思う人が多いでしょう。しかし、不思議な話ですが、脳が人体の一番高い場所にあって、心臓より下に胃や腸など消化器系の臓器が存在するという臓器の配列が、なぜそうなったのか完全には分かっていません。生物の進化の過程で脊椎(せきつい)動物の生育環境などが関与していると思いますが、納得できる話を聞いたことがありません。

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天野篤

順天堂医院院長/順天堂大学教授

あまの・あつし 1955年生まれ。埼玉県出身。83年日本大医学部卒。亀田総合病院、新東京病院などを経て、2002年7月から順天堂大学教授、16年4月から順天堂大学医学部付属順天堂医院院長。12年に天皇陛下の心臓バイパス手術を執刀したことで知られる。