がんをあきらめない 難敵に挑む医師・患者・家族

脳のがん、グリオーマの最新治療事情

福島安紀・医療ライター
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 TBSで放送中の医療ドラマ「A LIFE~愛しき人~」では、女優の竹内結子さんが演じる医師が脳腫瘍に倒れます。脳腫瘍は、しばしばドラマのテーマにもなってきました。その脳腫瘍のなかで最も多いのがグリオーマ(神経膠腫=こうしゅ)で、子供から高齢者まで男女を問わず幅広い年代の人が発症します。グリオーマの治療と原因について、国立がん研究センター中央病院脳脊髄(せきずい)腫瘍科の大野誠さんにインタビューしました。

 --グリオーマは、どのような病気ですか?

 グリオーマは、脳の神経膠細胞(しんけいこうさいぼう=グリア細胞)と呼ばれる細胞から発生する悪性腫瘍、つまり、脳のがんです。神経膠細胞は、脳の中で、電気信号を発して情報をやり取りする神経細胞と神経線維を支持する役割を果たしています。脳腫瘍には、脳から発生する原発性脳腫瘍と、肺がんや乳がんなど他の臓器のがんが転移した転移性脳腫瘍があり、原発性脳腫瘍はさらに良性のものと悪性のものに分けられます。前回も…

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福島安紀

医療ライター

ふくしま・あき 1967年生まれ。90年立教大学法学部卒。医療系出版社、サンデー毎日専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に取材・執筆活動を行う。社会福祉士。著書に「がん、脳卒中、心臓病 三大病死亡 衝撃の地域格差」(中央公論新社、共著)、「病院がまるごとやさしくわかる本」(秀和システム)など。興味のあるテーマは、がん医療、当事者活動、医療費、認知症、心臓病、脳疾患。