脳と心の再生カンファレンス

独り歩きする言葉に注意 「片頭痛」の真実

工藤千秋・くどうちあき脳神経外科クリニック院長
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 脳神経外科医として診療に従事していると、慢性的な頭痛に悩む患者さんに接する機会は少なくありません。1997年に報告された日本国内での頭痛に関する全国調査の報告(注)では、実に3割を超える人が慢性的な頭痛に悩まされていると報告されています。

 最近では、慢性頭痛を有する人が「片頭痛持ちで……」と自ら口にするところもたびたび耳にします。ところが、実際には「片頭痛とは何か?」について、ほとんど知らず、慢性頭痛の代名詞のように使っている人も多いようです。「たかが頭痛」と思うかもしれませんが、意味を知らずに口にすることは少なからぬ問題も引き起こします。そこで今回は片頭痛の実際と対処・予防法についてお話しします。

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工藤千秋

くどうちあき脳神経外科クリニック院長

くどう・ちあき 1958年長野県下諏訪町生まれ。英国バーミンガム大学、労働福祉事業団東京労災病院脳神経外科、鹿児島市立病院脳疾患救命救急センターなどで脳神経外科を学ぶ。89年、東京労災病院脳神経外科に勤務。同科副部長を務める。01年、東京都大田区に「くどうちあき脳神経外科クリニック」を開院。脳神経外科専門医であるとともに、認知症、高次脳機能障害、パーキンソン病、痛みの治療に情熱を傾け、心に迫る医療を施すことを信条とする。 漢方薬処方にも精通し、日本アロマセラピー学会認定医でもある。著書に「エビデンスに基づく認知症 補完療法へのアプローチ」(ぱーそん書房)、「サプリが命を躍動させるとき あきらめない!その頭痛とかくれ貧血」(文芸社)、「脳神経外科医が教える病気にならない神経クリーニング」(サンマーク出版)など。