足のクリニック in 医療プレミア

続くかかとの痛み 足底筋膜炎の根治術

桑原靖・足のクリニック 表参道院長
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 歩き始めの一歩が痛い。すぐ治ると思ったのに、かかとの痛みが続いている--。慢性的な「かかとや足の裏の痛み」といえば、まっさきに疑われるのが、足底筋膜炎です。足の裏には、足を形作るアーチ構造を底辺部から支えるさまざまな支持組織が多く張りめぐらされており、そのうち、かかとと5本のゆびをつないでいるのが、足底筋膜。そこに炎症が起きると、「足底筋膜炎」になります。今回は、この足底筋膜炎の症状やその原因、さらに「足の診療所」で行っている治療について解説します。

 足底筋膜は、足裏にある薄い腱(けん)組織です。連載の2回目「あなたの足の骨、ゆがんでいませんか?」でも説明した通り、足は52個の骨が、立体パズルのように組み合わさって、アーチ構造を形作っています。足底筋膜は、かかとから5本のゆびそれぞれの基節骨まで扇状につながっており、この足のアーチ構造を下から支えています。体重のかかっていない時は、足底筋膜には、ある程度の緩みがありますが、踏み返し動作により、足に体重がかかったりすると、張った状態になる特徴があります。

 では、足底筋膜炎とはどのような病気なのでしょうか? 足底筋膜炎の主な症状は、かかとや足の裏の痛みです。「久しぶりに運動をして痛くなった」「旅行先でたくさん歩いて痛みが出た」など、痛みが出るきっかけはさまざまですが、多くは急に足に負担をかけたことがきっかけになります。「急な運動をしたから痛いだけ。大したことはない」と甘く見て放っておくと、思いがけず悪化し、ひどくなると、昼夜問わず痛みが続くようにも…

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桑原靖

足のクリニック 表参道院長

くわはら・やすし 2004年、埼玉医科大学医学部形成外科卒業。足に対する悩みを持つ方が多いにも関わらず、足を専門的に診る医療機関はほとんどないという状況に疑問を持ち、2013年、東京・表参道に日本初の足の症状・疾病に特化した「足のクリニック 表参道」(2017年7月に名称変更)を開設。