健康をつくる栄養学のキホン

酵素不足で不調ってホント?

成田崇信・管理栄養士
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 はじめまして。医療プレミアで連載をさせていただくことになりました管理栄養士の成田崇信と申します。私たちが生きていくためには食事から栄養を取ることが不可欠ですが、最近では食べものに含まれる機能性成分が注目され、病気の予防やより健康になることを期待し、サプリメントなどを利用する人も増えているようです。ところが、期待の大きさ故なのでしょうか、学問的には効果がきちんと検証されていない成分や食事方法が、「効果抜群の魔法の食事法」のように紹介されることもしばしばです。身近なようで意外と知らない栄養学や食事と健康のお話を分かりやすく説明したいと思っています。手始めとして、初回と2回目は健康ブームで注目されている「酵素」について取り上げたいと思います。

 健康雑誌や広告などを見ていると「酵素」配合をうたった食品をよく見かけるようになってきました。酵素を手軽に補給できるとして、酵素ジュースのレシピが紹介されたりもしています。酵素を補給するメリットとして、次のような説明をされることが多いようです。

 「加齢や食生活の乱れ、ストレスなどで酵素が不足します。酵素は私たちが生きていくために必要不可欠な栄養素で不足すると、肌荒れ▽消化機能の低下▽便秘--などの老化現象や疲れなどが表れます。酵素を効率よく補うために、サプリメントや生の食品を積極的にとりましょう」

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成田崇信

管理栄養士

なりた・たかのぶ 1975年東京生まれ。社会福祉法人で管理栄養士の仕事をするかたわら、主にブログ「とらねこ日誌」やSNSなどインターネット上で食と健康関連の情報を発信している。栄養学の妥当な知識に基づく食育書「新装版管理栄養士パパの親子の食育BOOK」(内外出版社)を執筆。共著に「各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと」(メタモル出版)、監修として「子どもと野菜をなかよしにする図鑑 すごいぞ! やさいーズ」(オレンジページ)などに携わっている。