実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

難敵耐性菌を制圧した英国の“王道”政策

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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抗菌薬の過剰使用を考える【7】

 既存の抗菌薬が効かず、アメリカでは年間3万人を死に追いやっているクロストリジウム・ディフィシル(以下「CD」)。次第に種類が増えてきている薬剤耐性菌のなかでも現在最も厄介な、いわば横綱級の耐性菌です。糞便移植という“秘密兵器”はあるものの、実用化にはまだまだほど遠く、実際には悪化して抗菌薬が効かなければ、もはや打つ手がありません。しかし、このCDを10年足らずで8割も減少させることに成功した地域があります。イングランド(注1)です。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト