足のクリニック in 医療プレミア

足ゆびのつけ根にしびれ その原因は?

桑原靖・足のクリニック 表参道院長
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 足(足首から先の部分)に「しびれ」を感じる、と来院される方がおられます。しびれの原因にはさまざまなものがありますが、足から離れた腰が発端になっているケースもあります。しびれの治療では、まず原因となっている部位を特定し、しびれに至るメカニズムをはっきりさせることが大事です。

 「足の診療所」で比較的頻繁に治療する、しびれが主な症状の疾患としては、中ゆびと薬ゆびの間の付け根付近にしびれが出る「モートン神経腫」(モートン病)があります。この疾患も、以前この連載で紹介した外反母趾や足底筋膜炎と同じく、「足のアーチ構造の崩れ」によって引き起こされます。今回は、このモートン神経腫について、症状と治療法を紹介しましょう。

 まず、足の裏を通る神経について説明しましょう。足の裏の神経は、くるぶしの下を通り、途中で枝分かれしながら、つま先に向かって延びています。そしてゆびの付け根あたりでさらに二股に分岐し、ゆびの側面に沿って先端に到達します。特徴的なのは、一つのゆび、例えば中ゆびの右側面と左側面は異なる神経が通っているということです。言い方を変えれば、中ゆびと薬ゆびの間を通ってきた神経は、ゆびの付け根で二股に分かれ、右足の場合、一方は中ゆびの右側面に、もう一方は薬ゆびの左側面を通るわけです。

 このゆびの付け根の分岐点で神経が炎症を起こす疾患がモートン神経腫です。主な症状は、歩行時における足のゆびとゆびの付け根付近のしびれですが、しびれの感じ方も「なんとなくしびれる」「違和感があり、熱っぽい」「他の部分に比べて感覚が薄い」など、人によって、さまざまです。悪化すると画びょうを踏んだような鋭い痛みが生じます。

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桑原靖

足のクリニック 表参道院長

くわはら・やすし 2004年、埼玉医科大学医学部形成外科卒業。足に対する悩みを持つ方が多いにも関わらず、足を専門的に診る医療機関はほとんどないという状況に疑問を持ち、2013年、東京・表参道に日本初の足の症状・疾病に特化した「足のクリニック 表参道」(2017年7月に名称変更)を開設。