どう知る?どう使う?健康・医療情報

健康・医療 正しい判断への五つのステップ

北澤京子・医療ジャーナリスト/京都薬科大学客員教授
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母と高校生の娘の会話

娘「私、将来はお医者さんになりたいな」

母「医師になるには国家試験に受からなくちゃ」

娘「国家試験って難しそうね……」

母「国家試験を受けるには医学部を卒業しなきゃ」

娘「卒業試験って難しそうね……」

母「卒業するには、まず医学部に入学しなきゃ」

娘「入学試験って難しそうね……」

母「目標まで一歩一歩、まず高校の勉強を頑張って!」

 ここまで、健康や医療に関する疑問は、「○○って何?」というバックグラウンドの疑問と、「○○すればどうなる?」というフォアグラウンドの疑問の2種類に分けられると述べてきました。そして、「○○って何?」に対しては、信用できる定番の情報源から知識を得る、「○○すればどうなる?」に対しては、疑問を「PICO(ピコ)」の形に分解するという方法をお伝えしました。PICO(ピコ)とは、P(Patient=誰に対して)、I(Intervention:何をしたら)、C(Comparison:何に比べて)、O(Outcome:どうなるか)の頭文字を取ったものです。

 実は、疑問を「PICO(ピコ)」に分解する作業は、EBM(根拠に基づく医療=Evidence-based Medicine)のステップ1にあたります。(表)。

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北澤京子

医療ジャーナリスト/京都薬科大学客員教授

きたざわ・きょうこ 医療ジャーナリスト、京都薬科大学客員教授。著書に「患者のための医療情報収集ガイド」(ちくま新書)、訳書に「病気の『数字』のウソを見抜く:医者に聞くべき10の質問」(日経BP社)、「過剰診断:健康診断があなたを病気にする」(筑摩書房)