時間運動学の最前線【3】

 前回は、ダイエットをするにはいつ運動すればいいのか、という話を紹介しました。朝の運動なら、朝食前の運動が脂肪燃焼には効果的です。また、食後の運動を比べると朝よりも夕方の運動が効果的ですが、運動後の交感神経活性化が睡眠の質に悪影響を与える可能性もある、といった内容でした。

 今回は、運動のパフォーマンス能力(身体能力)が朝、昼、夜で違うという話を紹介したいと思います。パフォーマンス能力は、スポーツ選手の成績に直結します。つまり、時間運動学に基づけば、試合が行われる時刻や自身の体内時計を考慮することで、競技成績が変わる可能性があるということです。2020年には日本でオリンピックが行われますので、皆さんの関心も高い領域ではないでしょうか。

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柴田重信

早稲田大学教授

しばた・しげのぶ 1953年生まれ。九州大学薬学部卒業、薬学研究科博士修了。九州大学助手・助教授、早稲田大学人間科学部教授などを経て、2003年より早稲田大学理工学術院教授。薬学博士。日本時間生物学会理事、時間栄養科学研究会代表。時間軸の健康科学によって健康寿命を延ばす研究に取り組む。専門は時間栄養学、時間運動学とその双方の相乗効果を健康に活かす商品・プログラム開発。田原助教との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。

田原優

カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教

たはら・ゆう 1985年生まれ。早稲田大学理工学部、同大学大学院先進理工学専攻卒業。博士(理学)。早稲田大学助手を経て、2015年より早稲田大学高等研究所助教、17年1月よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部助教。07年より、柴田重信教授と共に、時間栄養学研究の確立に取り組んできた。また、発光イメージングによるマウス体内時計測定、ストレスによる体内時計調節などの成果も発表している。常にヒトへの応用を意識しながら、最先端の基礎研究を行っている。柴田教授との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。