健康をつくる栄養学のキホン

メタボが問題なのに「日本人が栄養不足」の謎

成田崇信・管理栄養士
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 私たち日本人は普段どれぐらいの栄養を取っているのでしょうか? 肥満やメタボリックシンドロームが問題になっていることを考えると栄養は取りすぎかもしれませんし、朝食を食べない人が増えていることや女性の痩身願望もありますから、若い人は栄養不足かもしれません。そうした疑問に答えてくれる資料として考えられるのが厚生労働省から毎年公表されている「国民健康・栄養調査」(注1)です。

 公表されている最新の2015年の調査結果を見ると、日本人全体の栄養摂取量は減少傾向にあり、ほとんどの年代で、必要とされるエネルギー(カロリー)を十分取れていないことが分かります。ビタミンA▽ビタミンB1▽ビタミンB2▽カルシウム▽マグネシウム--といった大事な微量栄養素が欠乏しているという結果も出ています。この結果を受け、新聞や雑誌などでも、若者を中心に日本人全体が深刻な栄養不足状態であるという…

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成田崇信

管理栄養士

なりた・たかのぶ 1975年東京生まれ。社会福祉法人で管理栄養士の仕事をするかたわら、主にブログ「とらねこ日誌」やSNSなどインターネット上で食と健康関連の情報を発信している。栄養学の妥当な知識に基づく食育書「新装版管理栄養士パパの親子の食育BOOK」(内外出版社)を執筆。共著に「各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと」(メタモル出版)、監修として「子どもと野菜をなかよしにする図鑑 すごいぞ! やさいーズ」(オレンジページ)などに携わっている。