10歳若返る歩行術 -インターバル速歩- フォロー

運動+乳製品で生活習慣病改善!

能勢博・信州大学教授

 以前、この連載で「インターバル速歩の後にコップ1~2杯分の牛乳に相当する乳製品を取ると、暑さに強い体になる」という話をしたのを覚えておられますか?(「運動直後の牛乳で暑さに強くなる」参照) 確実に暑さが増す今の時期は、熱中症に注意が必要です。ウオーキングを楽しむ時には、ぜひ牛乳を取り入れてください。

 実は最近、私たちは、乳製品が生活習慣病の予防・治療にも威力を発揮する可能性を明らかにしました。これまで、インターバル速歩を5カ月間実施すると、体力が最大20%向上し、それに比例して、高血圧、高血糖、肥満の症状が20%改善、医療費も20%節約されることを紹介してきました。今回は、インターバル速歩の後に取る「コップ1~2杯分の乳製品」で、それらの効果の向上が期待できることが分かったのです。この最新の…

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信州大学教授

のせ・ひろし 1952年生まれ。京都府立医科大学医学部卒業。京都府立医科大学助手、米国イエール大学医学部博士研究員、京都府立医科大学助教授などを経て現在、信州大学学術院医学系教授(疾患予防医科学系専攻・スポーツ医科学講座)。画期的な効果で、これまでのウオーキングの常識を変えたと言われる「インターバル速歩」を提唱。信州大学、松本市、市民が協力する中高年の健康づくり事業「熟年体育大学」などにおいて、約10年間で約6000人以上に運動指導してきた。趣味は登山。長野県の常念岳診療所長などを歴任し、81年には中国・天山山脈の未踏峰・ボゴダ・オーラ峰に医師として同行、自らも登頂した。著書に「いくつになっても自分で歩ける!『筋トレ』ウォーキング」(青春出版社)、「山に登る前に読む本」(講談社)など。