
初診の患者さんが診察室に入ってこられる時、それは患者さんも医者も互いに緊張する瞬間だ。前回、書いたように待合室で書き込んでいただいた問診票や、他院からの紹介状で、病状に関しては事前にある程度の情報を得てはいるのだが、やはり実際にお目にかかって得る情報、印象は、書類からのものとは質も量も違う。もちろんそれは患者さんの視点で考えても同じことだ。お互いの印象が、初見の数秒で決まってしまうこともある。
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さくらいクリニック院長
さくらい・たかし 1956年、兵庫県尼崎市生まれ。81年、群馬大学医学部卒業。兵庫医科大学内科、大阪大学整形外科などを経て92年、同市でさくらいクリニックを開業。当初から在宅でのみとりを支援し続け、現在までに350人あまりをみとってきた。内科、整形外科、リウマチ専門医。内科、整形外科両サイドの経験から「あなたとあなたの家族の専門医」をめざす。20年にわたり、宝塚歌劇団の主治医も務める。主な著書に「先生‥すまんけどなぁ…」(エピック)、「大往生なんか、せんでもええやん!」(講談社)。さくらいクリニックウェブサイト
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