足のクリニック in 医療プレミア

ガングリオン 関節にできるナゾのふくらみ

桑原靖・足のクリニック 表参道院長
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 ガングリオン。まるで戦隊ヒーローものか、ロボットアニメの主人公のような響きの言葉ですが、これは手足などの関節などにできる腫瘤(しゅりゅう)、いわゆる「できもの」に付けられた疾患名です。足の場合、甲の部分にできることが最も多く、内くるぶしの下にある神経や血管が通るトンネル状の部分「足根管(そっこんかん)」の近くにガングリオンができると、神経を圧迫して足の裏に強い痛みが出ます。これを「足根管症候群」と言います。今回は、ガングリオンと足根管症候群について、発病のメカニズムと治療法を解説します。

 まず、ガングリオンが生じるメカニズムから説明しましょう。ガングリオンが好発する部位は手足の関節です。特に体重がかかったり、重い物を持ったりして負荷がかかる関節に発生しやすいことが分かっています。

 私たちの関節は、「関節包」という丈夫な膜状の組織で包まれています。その中は透明な液体「滑液」で満たされていて、関節がスムーズに動く潤滑油の働きをしています。関節に強い負荷がかかると、関節包の中の圧力も高くなり、関節包の膜の一部が圧力に負けて、餅を焼いた時のようにぷっくりと膨らんでしまうことがあります。これがガングリオンです。できやすいのは手足ですが、全身どこの関節にもできる可能性があり、大きいも…

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桑原靖

足のクリニック 表参道院長

くわはら・やすし 2004年、埼玉医科大学医学部形成外科卒業。足に対する悩みを持つ方が多いにも関わらず、足を専門的に診る医療機関はほとんどないという状況に疑問を持ち、2013年、東京・表参道に日本初の足の症状・疾病に特化した「足のクリニック 表参道」(2017年7月に名称変更)を開設。