ガラパゴスには島々によって甲羅の形が違うガラパゴスゾウガメ(学名:Geochelone elephantopus)が生息している。体重が300kgにもなり、寿命は100~200年と言われている
ガラパゴスには島々によって甲羅の形が違うガラパゴスゾウガメ(学名:Geochelone elephantopus)が生息している。体重が300kgにもなり、寿命は100~200年と言われている

エクアドル:ガラパゴス諸島沿岸部の「乾燥の森」

 2016年4月から先月まで、南米のアンデス山脈で出合ったさまざまな薬草について、13回にわたって紹介をしてきた。今回からは、エクアドルの沖の太平洋に浮かぶガラパゴス諸島の森で生育する、島固有の薬草を紹介していきたい。

最初の世界遺産の島へ

 エクアドルの太平洋沿岸から約1000km西に、ガラパゴス諸島はある。諸島は10平方km以上の面積を持つ13もの大きな島と6の小島、さらに100以上ものたくさんの岩礁からなる。といっても、島々をあわせた陸地の総面積約7900平方kmは、静岡県ほどの大きさだ。ほとんどが火山島で、諸島の西にあるイザベラ島とフェルナンディナ島の火山は、現在も噴火を繰り返している。

 この小さな諸島には、ゾウガメやイグアナ、アホウドリ、ペンギンなど世界中でここにしかいない固有の野生…

この記事は有料記事です。

残り2773文字(全文3145文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

鷺森ゆう子

エスノ・メディカル・ハーバリスト(民族薬用植物研究家)

さぎもり・ゆうこ 神奈川県生まれ。動物専門学校看護科卒。日本大学英文学科卒。1994年より動物病院で獣医助手として勤務する。同時に海や川の環境保全を行う環境NGOに携わり、海洋環境保全に関するイベントの運営などを行う。また中米のベリーズを訪れ、古代マヤ人の知恵を生かしたナチュラルメディスンに触れ、自然の薬に、より関心を持つようになる。このような体験を会報誌へ執筆する。95年から1年間、東アフリカのケニアにて動物孤児院や、マサイ族の村でツェツェフライコントロールプロジェクトのボランティアに参加する。このときサバンナでは、マサイ族直伝のハーブティーなどを体験する。帰国後は再び環境NGOなどに関わりながら、国内での環境教育レクチャーや、中米グァテマラの動物孤児院にてボランティア活動を行うなど、野生生物と人との共生について探求する。2006年から野生生物の生きる環境や、世界の自然医療の現場を巡る。

藤原幸一

生物ジャーナリスト/NATURE's PLANET代表

ふじわら・こういち 秋田県生まれ。日本とオーストラリアの大学・大学院で生物学を学ぶ。現在は、世界中の野生生物の生態や環境問題、さらに各地域の伝統医学に視点をおいて取材を続けている。ガラパゴス自然保護基金(GCFJ)代表。学習院女子大学・特別総合科目「環境問題」講師。日本テレビ「天才!志村どうぶつ園」監修や「動物惑星」ナビゲーター、「世界一受けたい授業」生物先生。NHK「視点論点」「アーカイブス」、TBS「情熱大陸」、テレビ朝日「素敵な宇宙船地球号」などに出演。著書は「きせきのお花畑」(アリス館)、「森の声がきこえますか」(PHP研究所)、「マダガスカルがこわれる」(第29回厚生労働省児童福祉文化財、ポプラ社)、「ヒートアイランドの虫たち」(第47回夏休みの本、あかね書房)、「ちいさな鳥の地球たび」(第45回夏休みの本)、「ガラパゴスに木を植える」(第26回読書感想画中央コンクール指定図書、岩崎書店)、「オーストラリアの花100」(共著、CCCメディアハウス)、「環境破壊図鑑」(ポプラ社)など多数。