40代からのアクティブ体づくり講座

曲がった背骨の矯正手術 リスクも考慮して

萩野浩・鳥取大学教授
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 前回は首の骨、頸椎(けいつい)の異常が原因の痛みを伴う疾患を紹介しましたが、今回は、背骨、脊柱(せきちゅう)の疾患について取り上げます。背骨の異常は、日常生活に支障が出ることが多く、著しいQOL(生活の質)の低下を招きます。背骨が曲がる疾患の中で、成長途中の子供に起きやすい「脊柱側弯(そくわん)症」、高齢者に多く見られる「脊柱後弯症」について、原因と症状、治療法を紹介します。

 姿勢が悪いと背骨が曲がる--。子供の頃、背中を丸めたり、机にひじをついたりといった悪い姿勢をしていて、親から注意されたことはありませんか? 脊柱が横に曲がる「脊柱側弯症」は成長期にある10代の子供(小児)に多く見られる疾患です。男児に比べて女児に発症しやすく、見つけたら早期の対応が必要です。

 脊柱側弯症になると、脊柱が湾曲したりねじれたりして、腰や背中に痛みが出ます。また、心肺機能が低下することもあります。視診で、左右で肩の高さに違いがあるかどうか、腰の高さが非対称かどうかを見て診断されます。一般的に「姿勢が悪いから背骨が曲がる」というイメージがありますが、実は小児の脊柱側弯症の場合、6~7割が原因不明で、「特発性側弯症」と言われるものです。このほかに、脊柱の先天的異常による「先天性…

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萩野浩

鳥取大学教授

はぎの・ひろし 1982年鳥取大学医学部卒業。同学部整形外科助手、講師、付属病院リハビリテーション部長などを経て現在、医学部保健学科教授(付属病院リハビリテーション部長兼務)。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、運動器リハビリテーション。特に骨粗しょう症治療の経験が深く、国際骨粗鬆(しょう)症財団(IOF)アジア太平洋地域代表、日本骨粗鬆症学会理事など要職を務める。保健師、看護師、臨床検査技師などを対象に骨粗しょう症診療のコーディネイター役「骨粗鬆症マネージャー」を養成する日本骨粗鬆症学会のレクチャーコースでは講師役も務める。著書に「骨粗鬆症治療薬の選択と使用法―骨折の連鎖を防ぐために」(南江堂)など。