誰も言わない うつの本音

続く悪夢はうつのサイン?

西川敦子・フリーライター
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 うつ病の症状の一つとしてよく知られるのが「不眠」だ。しかし中には不眠を気にするあまり、かえってうまく眠れなくなってしまう人もいる--。うつ病の症状と似ているようで異なる、意外な睡眠のトラブルとは。また、うつ病の前兆となる悪夢とは。気になる睡眠の問題について、精神科医の、西多昌規早稲田大学スポーツ科学学術院准教授に聞いた。

 うつ病の症状として知られる「不眠」。「なんだかよく眠れないけど、もしかしたらうつ病なのかな」と不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。また、毎日少しずつ睡眠不足が積み重なって、放っておけば心身へのリスクが高まる「睡眠負債」も最近、話題になっています。

 しかし、「しっかり眠らなくては」と気にするあまり、かえってよくない結果を招いてしまう場合もあります。典型的なのが「睡眠状態誤認」。家族などから見れば、ぐうぐうとイビキをかいて寝ているのですが、本人はその実感がなく「ちっとも眠れない」と訴えます。本当に眠れないうつ病の不眠と違うのはこの点です。“負債ゼロ”とまではいかなくても、それなりに眠っているはずなのですが……。

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西川敦子

フリーライター

にしかわ・あつこ 1967年生まれ。鎌倉市出身。上智大学外国語学部卒業。釣り関連の編集プロダクション勤務、温泉仲居を経て、2001年から執筆活動。経済誌、新聞、人事関連雑誌などで、メンタルヘルスや家族問題、働き方をテーマに取材を続ける。著書に「ワーキングうつ」(ダイヤモンド社)など。