赤ちゃん学へようこそ

赤ちゃんの睡眠時間と発達障害の関係

鈴木敬子・毎日新聞 医療プレミア編集部
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 連続講座「赤ちゃん学入門講座~ヒトのはじまりを科学で探る~」(同志社大学主催)の内容を紹介する連載第8回のテーマは、「赤ちゃんと睡眠」です。「寝る子は育つ」と言いますが、乳幼児にとって望ましい睡眠のあり方や生活リズムはどのようなものなのでしょうか。30年間にわたり、子どもの睡眠障害の臨床、研究に力を注いでいる三池輝久・熊本大学名誉教授が解説します。

 まず、睡眠はしっかりと起きているためにあります。睡眠というと眠る話ばかりになりがちですが、一日の生活リズム全体のことをさすと考えてください。起きたら数分ですっきりとしてきて、睡眠と覚醒が明確に分かれているのがいい眠りです。

 ヒトは1日24時間の体内時計を持っています。これによって朝に目が覚め、夜は眠くなり、おなかがすく時間もだいたい決まっています。体内時計の中に「概日リズム」という時計があります。概日とは約24時間という意味です。この時計がヒトの心と体の発達のバランスをコントロールする重要な働きをしていることが、最近強調されるようになってきました。睡眠と覚醒のリズムを整え、脳の働きを保持するだけでなく、糖代謝などエ…

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鈴木敬子

毎日新聞 医療プレミア編集部

すずき・けいこ 1984年茨城県生まれ。法政大卒。2007年毎日新聞社入社。岐阜支局、水戸支局、横浜・川崎支局を経て、15年5月からデジタルメディア局。