髪の健康相談室

思春期の抜毛症 親が原因のことも

齊藤典充・横浜労災病院皮膚科部長
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心に抱えたストレスが引き起こす抜毛症【後編】

 前回紹介したように、自分で髪の毛を抜いてしまう抜毛症の多くは、思春期に発症します。原因はなんらかのストレスで、日本で過去11年間の抜毛症を調べた研究によると学校に起因するものと家庭に起因するものがそれぞれ半数と報告されています。学校に関連するストレスは、友人や教師との関係、いじめ、塾に行きたくないなどが考えられます。一方、家庭によるストレスがある子どもには、父親が多忙でほとんど家におらず、教育熱心な母親と過ごす時間が長い、という共通のパターンがあります。

 子どもが抜毛症と診断されると「こんなにいい子なのに」と母親は言います。しかし、それが子どもにとって…

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齊藤典充

横浜労災病院皮膚科部長

さいとう・のりみつ 1993年北里大学卒業、同大学皮膚科に入局。98~2000年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校留学。国立横浜病院(現:国立病院機構横浜医療センター)皮膚科、北里大学皮膚科助手、講師、国立病院機構横浜医療センター皮膚科部長などを経て14年4月から現職。専門は脱毛症、血管炎、血行障害。日本皮膚科学会の脱毛症に関する診療ガイドラインの作成に携わるなど、長年、診療の第一線で脱毛治療・研究の分野をリードしている。