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国内の失明原因4位 加齢黄斑変性とは

栗原俊英・慶應義塾大学特任准教授
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 前回は、抗酸化サプリメントが加齢黄斑変性の進行予防に有効であるというお話をしました。今回は、この加齢黄斑変性についてもう少し詳しく述べたいと思います。加齢黄斑変性とは黄斑という網膜の中心部分がダメージを受ける病気です。ゆがみ、かすみといった症状から始まり、進行すると視野の中心を見る機能である「中心視力」が低下し、読書や運転に支障をきたすようになります。原則的に周辺視野に異常が出ることはありません。

 世界保健機関(WHO)の調査によると世界の視覚障害の原因として、加齢黄斑変性は白内障、緑内障に次ぐ第3位で失明原因疾患の8.7%を占めます。リスクファクターとしては病名の通り加齢が最も重要で、その他に喫煙や肥満、ビタミンCやルテインといった抗酸化物質の摂取不足、過度な光暴露などが挙げられます。アメリカでは50歳以上の失明原因の第1位であり、2010年の調査では50歳以上の白人の2.5%、80歳以…

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栗原俊英

慶應義塾大学特任准教授

くりはら・としひで 2001年に筑波大学医学専門学群卒業後、同年、慶應義塾大学医学部眼科学教室入局。09年、慶應義塾大学大学院医学研究科修了(医学博士)、09~13年米国スクリプス研究所研究員。帰国後、13年に慶應義塾大学医学部眼科学教室助教、15年に同教室特任講師を経て、17年から同教室特任准教授。網膜硝子体が専門。慶應義塾大学病院で網膜硝子体外科外来、メディカルレチナ外来を担当すると共に、医学部総合医科学研究センター光生物学研究室(栗原研究室)で低酸素環境における網膜の反応、光環境に対する生体反応を中心に研究を展開する。