Dr.林のこころと脳と病と健康

妄想への対処法は直球より変化球

林公一・精神科医
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絵=画家・絵師 OZ-尾頭-山口佳祐(http://oz-te.com)
絵=画家・絵師 OZ-尾頭-山口佳祐(http://oz-te.com)

妄想をめぐって【6】

 それは妄想だと言い聞かせる「直球勝負」。誰も悪口など言っていないと録音を聞かせる「証拠の提示」。近所から嫌がらせされているのなら引っ越すという「希望の受容」。「妄想の対処法 失敗のケーススタディー」でお示しした通り、どれもうまくいきません。妄想というのは、「確信すること」自体が症状ですから、「それは事実ではない」という説明は通用するはずがないのです。

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林公一

精神科医

はやし・きみかず 精神科医、医学博士。著書に「統合失調症という事実」「擬態うつ病/新型うつ病」「名作マンガで精神医学」「虚言癖、嘘つきは病気か」など。ウェブサイト「Dr.林のこころと脳の相談室」は、読者からの質問に林医師が事実を回答するもので、明るい事実・暗い事実・希望の持てる事実・希望の持てない事実を問わず、直截に回答するスタイルを、約20年にわたり継続中。